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ナトリウム(Na) ナトリウムは体重の0.14%程度を占め、血液と細胞周囲の体液の中に大半が存在します。ナトリウムは生命維持に必須のミネラルですが、食塩、醤油、味噌といった調味料や多くの食品に含まれるので、摂取不足になることはまれで、むしろ過剰摂取に注意すべきミネラルです。 ナトリウムの働き1)体液の主成分であり、種々の生理作用に関与ヒトの体液の主成分は食塩(塩化ナトリウム)が水に溶けた成分即ちナトリウムイオンと塩素イオンで、他にマグネシウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオンなどが存在します。体内で体液の塩分やその他のミネラルの濃度は主に腎臓の働きで厳密に調整されています。これらの濃度が少しでも変化すると直ちに生命維持が困難になります。 身体はナトリウムイオンの濃度の変化を極力避けようと調整ます。何らかの理由で体からナトリウムが失われると、血液中のナトリウムイオン濃度が低下するのではなく、血液量が減ります。血液量が減ると、血圧が下がって心拍数が増え、ふらつきや、ときにショックを起こします。逆に、腎臓の機能低下などの理由で体内のナトリウムの量が多くなりすぎると、血液量が増え、血圧が上がり、ナトリウムイオンの濃度を一定に保とうとしてのどが渇き、水分が補給され体液が増加し、足や足首の組織のむくみ(浮腫)が発生します。 ナトリウムイオンは細胞が正常な活動を維持するために体液に一定の濃度で存在しなければなりません。体内ではナトリウムイオンは細胞外液(体液・血液)に多く、細胞内液に少なく、逆にカリウムイオンは細胞外液(体液・血液)に少なく、細胞内液に多く存在します。ナトリウムイオンとカリウムイオンの細胞内外における濃度は以下の様になります(1リットル当たりの重量(グラム))。→体液と細胞内液
ナトリウムイオンとカリウムイオンは相補的に作用して以下のような働きを担います。
2)消化と吸収の促進ナトリウムは胃酸や腸の消化液の分泌を促すことで、胃や腸での消化を助けます。 また、ナトリウムは腸でカルシウムなどのミネラルの吸収を助けます。 ナトリウムとカリウムのバランス細胞が正常に機能する為には、細胞内外のカリウムイオンとナトリウムイオンの濃度は一定に保たれる必要があります。そのため、細胞膜にはナトリウムチャネル、カリウムチャネル、ナトリウム-カリウムイオンポンプというしくみが備わっており、それぞれの濃度が細胞内外で一定に保たれます。
腎機能が低下したり、ナトリウムとカリウムの摂取バランスが大きく崩れるとこれらのしくみだけでは、細胞内外のナトリウムとカリウムの濃度が一定に保てません。身体は他の方法で一定に保とうとします。例えばナトリウムイオンが細胞内に溜まり過ぎると濃度を一定に保つために細胞が膨張し細胞浮腫(むくみ)や高血圧などを引き起こしたりします。そのため、ナトリウムとカリウムの摂取バランスが重要であり、摂取比率は1対1が望ましいとされています。 ナトリウムの欠乏症 ナトリウムの欠乏はまれですが、例えば暑い気候下で塩分が枯渇するような特殊な条件下では危険な状態になります。以下の症状が突然生じ、重症化する傾向があります。
ナトリウムの過剰症慢性的な過剰摂取は高血圧、胃ガンなどとの関連が報告されています。また急性疾患としては高ナトリウム血症があります。
ナトリウムの摂取基準 ナトリウムの1日当たりの摂取基準は厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2005年版)」によると、以下の表の様になります。
加工食品や外食が多い現代の食生活は食塩(ナトリウム)の摂取過多になりやすいので注意しましょう。「平成15年国民健康-栄養調査結果」によると1日当たりの食塩の年齢別、性別で実際の摂取量(平均)は以下の通りです。
中高年層で男女とも摂取量が多めになっています。但し、あまりにストイックになって過度な減塩するのはよくありません。前述のようにナトリウムは身体の種々の生理作用に関与する必須ミネラルです。また、他のミネラルの吸収を助け、料理の味を整え、旨みの保持し、食欲を増進するといった役割もあります。高血圧が心配だからといって過度な減塩は食生活を貧しくするばかりでなく、ナトリウムとカリウムの体内バランスを崩し、腎臓の負担が増大して腎疾患を招いたり、栄養障害を引き起こす可能性もあります。厚生労働省の摂取基準でカリウムとナトリウムのバランスをみると
となっておりナトリウムとカリウムの摂取比率はほぼ1対1になります。また減塩目的の製品として50%程度塩化ナトリウムを塩化カリウムに置き換えた食塩代用品がありますが、カリウムの過度な摂取は危険性があり、特に腎機能が低下している場合、高カリウム血症を引き起こす恐れがあります。これは、カリウムを過剰に摂取すると腎臓に働きにより尿から排泄されますが、正常なカリウムの濃度になるには数時間かかります。一時的にでも血中、体液中でカリウムが高濃度になると問題を引き起こすこともあり、まして腎機能が低下している場合は危険で、仮にカリウム濃度が正常値の2倍以上になると、心機能が低下し、心停止の恐れもあります。こういったナトリウムやカリウムの組成に人工的に手を加えた製品は医師の指導を受けた上で使用するべきです。 主な食品のナトリウムの含有量以下に主な食品の100g当たりのカルシウム含有量を分類別に示します。野菜類 100g当たりの含有量(mg)
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